働き方改革によって転職はどう変わる?

コラム働き方改革

今回のポイント
  • 働き方改革によって転職市場は活気づき、転職はしやすくなる
  • 働き方改革によって社会全体の中での自分の位置がわかりやすくなり、「社内評価」だけにとらわれずにすむ
  • 仕事がライフワークの中の大部分を占めていた人は、働き方改革によってできた時間を活用し「自分がやりたいこと」について考えてみよう
働き方改革によって転職はどう変わる?

働き方改革が転職者に与える影響について解説

働き方改革とは、簡単に説明すると「今までの当たり前な働き方を見直そう」という動きをいいます。

今までの日本では、仕事が終わっても終わらなくても定時で帰ることはせず、残業することが当たり前のようになっている会社がたくさんありました。

しかし高齢化社会を迎え、介護と仕事との両立、共稼ぎ世帯の急増によって、子育てと仕事との両立のように「働くことが人生のすべて」ではなくなりつつあるのです。

そこで政府は、働き方を見直して、より多くの人が働きやすく生きやすい世の中を目指そうと「働き方改革」を押し出しています。

今回は、働き方改革が今働いている人だけでなく、転職者に与える影響についてお話しします。

働き方改革によって転職はしやすくなる

働き方改革の大きなポイントは「残業を減らしてプライベートな時間を作る」ということです。

「定時で帰る」ということが前提になれば、仕事への取り組み方も変わります。

今までも「ノー残業デー」のように残業を減らす取り組みはされてきましたが、「ノー残業デー」の日だけ定時で帰ればいいという考えが多く、本質的に働き方を変える仕組みにはならなかったようです。

しかし「働き方改革」は、ノー残業デーのようにピンポイントの改革ではありません。

残業を減らすことは、特定の一日だけでなく、持続される目標です。

残業しなければ仕事が終わらない仕組みの会社は、毎日定時で帰れるように仕組みを変える必要があります。

会社全体の仕事量が変わらないのに、業務時間が減れば、自然と人を増やす必要が出てきます。

つまり「求人」が出されるのです。

転職者にとって求人が増えることはうれしいことです。

つまり、働き方改革によって転職市場は活気づき、転職はしやすくなるといえるでしょう。

働き方改革によって「社内評価」から脱出できる

働き方改革がされると、社員一人一人の仕事内容にも変化が出てくるでしょう。

今までは、管理職が管轄するすべての仕事をみて、結果的にはすべてをやらなければならかったかもしれません。

しかし、残業ができす仕事の細分化が進めば「ここまでは自分が責任を持つ仕事」というくくりがハッキリとするでしょう。

そうすることで、転職するときにも「私は法人営業の新規開拓から売り上げ管理まで行っていました」と明確に自分の「やってきたこと」とスキルをアピールできるようになります。

今までならば、法人営業部に所属していたとしても、上司に指示された通り動いていただけで、一人では何をやっているのかもわからないという人も多かったのです。

転職のスタートは、自分のスキルの棚卸からスタートします。

今までの働き方では、自分のスキルは何か、何をやってきたのかが分かりにくかったのです。

働き方改革によって「社内評価」ではなく、社会全体の中での自分の位置がわかりやすく、伝えやすくなるでしょう。

働き方改革によって転職が難しくなる人もいる?

働き方改革は、ワークライフバランスも重視しています。

そのため、仕事が人生のすべてだった人は、働き方改革によって「放心状態」になってしまうかもしれません。

働き方改革では、上からの指示通り動ける人よりも、広い視野を持ち「自分の人生の一部に仕事がある」という人がメリットを受けることになるでしょう。

自分の時間を楽しむ力、やりたいことを持っていない人は、ただ残業が減っただけで「残業代がもらえなくなった」「夜に飲み代がかかるようになった」など、働き方改革の良さを活用できないかもしれません。

今まで「上からの指示待ち」だった人は、働き方改革で求人が増えたとしても即戦力となるものがないため、転職は難しいでしょう。

転職したいけれどアピールできるものがないと思う人は、働き方改革によってできた時間を活用し「自分がやりたいこと」について考えてみるといいのではないでしょうか。

まとめ|働き方改革を自分らしい生き方を考えるきっかけに

働き方改革は、仕事だけが人生という今までの考え方や生き方を覆すものです。

終身雇用という言葉が消え始め、さまざまな働き方が自由に選べる時代が始まりました。

働き方改革を、自分らしい生き方を考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。