システムエンジニア(SE)の給料、年収は?労働、残業時間は?基本データを紹介

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今回のポイント
  • システムエンジニア(SE)の給料や年収、労働時間や残業時間などの基本データを紹介
  • システムエンジニア(SE)の市場価値はとても高い
  • 急速なIT化が進む現代社会において、システムエンジニア(SE)の社会的重要性はさらに高くなる
  • システムエンジニア(SE)の収入は高水準でとても安定
システムエンジニア(SE)の給料、年収は?労働、残業時間は?基本データを紹介

システムエンジニア(SE)の労働データを紹介

近年急激に人気が上昇している職種のひとつに挙げられるのが、今回紹介するシステムエンジニア(SE)職です。

10年前と比べて、SE職の労働者数は1.5倍にもなっていて、それだけ社会から必要とされている職業ではないでしょうか。

今後さらなるIT化が進むであろう現代社会において、SEの需要はさらに増していくでしょう。

今回紹介するシステムエンジニア(SE)の基本データ

そんな中、これからSEを目指そうと考えている方も多いのではないでしょうか?

そうなってくるとやっぱり一番気になるのは、年収や労働時間ですよね。

そこで今回は、システムエンジニア(SE)に関する以下の基本データを紹介していきます。

  • システムエンジニア(SE)の年収(過去10年分)
  • システムエンジニア(SE)の労働時間、残業時間(過去10年分)
  • システムエンジニア(SE)の労働者数推移(過去10年分)
  • システムエンジニア(SE)の平均年齢推移(過去10年分)

そして、「年収」と「労働者数推移」と「平均年齢推移」については、企業規模別のデータも紹介します。

さらに、最新の統計結果である平成28年のデータを使って年齢別のSEの「年収」と「労働者年齢分布」も見ていきましょう。

また、ここで使用しているSEのデータは厚生労働省が毎年発表している「賃金構造基本統計調査」に基づくものです。

その統計データを使ってみなさんに分かりやすく理解していただくために、数値をグラフとして可視化し見やすくまとめてみました。

それでは、システムエンジニア(SE)の具体的な年収や労働時間、残業時間などの基本データの数値を順を追って見ていきましょう。

システムエンジニア(SE)とプログラマーの違いは?

システムエンジニア(SE)とプログラマーの違いをみなさんは理解しているでしょうか?

似たような職種で混同してしまう人もいるかと思いますので、ここで簡単に説明したいと思います。

システムエンジニア(SE)はプロジェクトの上流でシステムの企画・要件定義や設計・開発を担当する人です。

一方、プログラマーはその下流でシステムの実際のプログラムを構築する人のことです。

プログラマーがシステムのプログラミングをするときには、SEの指示に従って作業をします。

また、SEの最も重要な役割は、自社や顧客の課題やニーズを把握して最適なシステムを設計することです。

コンピュータやサーバー、プログラミングの知識力と技術力だけにとどまらず、ユーザー(そのシステムを利用する人)とのコミュニケーション力、業務への理解力、分析力、企画提案力が求められる職種です。

SEになろうとした場合、まずはプログラマーとして下流工程でプログラミング経験を積んでからSEになる人も数多くいます。

SEとプログラマーの線引きをせずに両方の業務を担当するというのも一般的です。

システムエンジニア(SE)の最新の詳細データ(年収、月収、労働時間など)

まずはシステムエンジニア(SE)の過去3年分の最新データを表でまとめました。

 平成26年平成27年平成28年
平均年収
(万円)
 542 592 547
平均月収
(万円)
 37.5 40.1 37.1
年間ボーナス等
(万円)
 91.9 111.6 102.1
所定内労働時間
(時間/月)
 156 150 156
残業時間
(時間/月)
22  21 18
総労働時間
(時間/月)
 178 171 174
平均年齢
(歳)
 36.2 38.0 37.4
勤続年数
(年)
 9.8 11.8 10.8
労働者数
(人)
 324,060 334,660 370,960

データ解説

直近3年間の年収は540~590万円と比較的高めで、月収は40万円弱です。

年間のボーナスもしっかり出ていて、ここ2年連続では100万円以上となっています。

また、平成27年から28年にかけて、SEの労働者数は約36000人(約10%)も増加しています。

考察

年収を見れば分かるとおりシステムエンジニア(SE)の市場価値は非常に高いと考えられます。

その分、コンピュータやプログラミングに関する知識力や技術力だけでなく、企画力などさまざまな能力を求められる職種です。

システムエンジニア(SE)の年収

システムエンジニア(SE)の給料、年収(過去10年)

データ解説

このグラフはシステムエンジニア(SE)の過去10年分の平均年収をあらわしたものです。

棒グラフ上の緑の数字は全体の平均年収の数値になります。

過去10年間をとおして、どの年の年収も500万円以上となっています。

男性SEだけの年収をみたときに、平成25年と27年には平均値にもかかわらず年収が600万円以上にもなっています。

考察

10年間の平均年収を見ても分かるとおり、システムエンジニア(SE)の収入は高水準でとても安定しています。

男女の収入格差が若干目立ちますが、女性のSEよりも男性のSEのほうが平均年齢が上になっているので、年齢による収入差の影響だと考えられます。

システムエンジニア(SE)の労働時間と残業時間

システムエンジニア(SE)の労働時間、残業時間(過去10年)

データ解説

このグラフはシステムエンジニア(SE)の過去10年間分の月の総労働時間をあらわしたものです。

青が所定内労働時間、赤が残業時間をしめしています。

月々の総労働時間はおおよそ170~180時間となっており、その中で残業時間は15~23時間です。

考察

SEの労働時間は過去10年間でほとんど変わっていません。

むしろ若干減っている傾向にあります。

情報化社会によってSEの業務が増える一方で労働時間が増えないのは、企業がSEの人員増強によってまかなっているからだと考えられます。

システムエンジニア(SE)の労働者数推移

システムエンジニア(SE)の労働者数推移(過去10年)

データ解説

このグラフは過去10年間のシステムエンジニア(SE)の労働者数推移をあらわしたものになります。

平成28年時点でのSEの総労働者数は380000人弱となっています。

また平成23年以降、SEの労働者数が急激に伸びていることが分かります。

考察

この労働者数の推移をみるとSEの社会的重要性が増していると考えられます。

それだけ企業がIT化に力を入れているのでしょう。

また、男性SEだけでなく女性SEの数も順調に増えていることから、世間一般的にSEという職種の認知度が上がっていることがうかがえます。

システムエンジニア(SE)の平均年齢推移

システムエンジニア(SE)の平均年齢推移(過去10年)

データ解説

このグラフはシステムエンジニア(SE)職に従事している人の平均年齢をあらわしたものです。

緑の棒グラフは男女あわせたSE全体の平均年齢をあらわし、棒グラフ上の数字がその全体の実際の数値になっています。

SEの平均年齢は10年前に比べ上昇傾向にあります。

男女SEとも変わらず同じ傾向にあるようです。

また、平成28年のSE平均年齢は37.4歳となっていますが、他の職種にくらべれば低めの年齢となっています。

考察

この記事中の「システムエンジニア(SE)とプログラマーの違いは?」でも述べたとおり、SEの業務は主にプロジェクトの上流である、システムの企画・要件定義や設計・開発です。

つまり、プログラマーと比べたときのこの高めの平均年齢の要因として考えられることは、経験・能力と責任をもった中高年齢層の人がSEとして活躍しているからだと考えられます。

一方、プロジェクトの下流工程を担当するプログラマーの平均年齢は平成28年時点で31.6歳となっていて、SEと比べるとかなり若い年齢となっています。

【企業規模別】システムエンジニア(SE)の年収

システムエンジニア(SE)の企業規模別の給料、年収(過去10年)

データ解説

このグラフはシステムエンジニア(SE)の平均年収を企業規模別にまとめたものになります。

従業員数が1000人以上の企業の平均年収が抜けており、年収は各年600万円以上となっています。

また、平均年収が一番低い10~99人の企業規模のSEでも、過去10年間の平均年収は約500万円以上となっています。

考察

大中小企業での年収格差はやはり存在しますが、中小規模の10~99人の企業でも年収500万円以上となっているのはSEのひとつの魅力と言えます。

【企業規模別】システムエンジニア(SE)の労働者数推移

システムエンジニア(SE)の企業規模別の労働者数推移(過去10年)

データ解説

このグラフは企業規模別のシステムエンジニア(SE)の労働者数の推移をあらわしたものです。

どの企業規模においても10年前に比べSE労働者の数は2倍となっています。

考察

過去10年間の推移をみても分かるとおり、SEの労働者数は増加傾向にあります。

企業規模にかかわらず、この増加傾向は今後20年30年のスパンでみても変わらないと考えられます。

【企業規模別】システムエンジニア(SE)の平均年齢推移

システムエンジニア(SE)の企業規模別の平均年齢推移(過去10年)

データ解説

このグラフは各企業規模ごとのシステムエンジニア(SE)の平均年齢をあらわしています。

どの企業規模でも、SEの平均年齢はあまり変わらず、10年前と比べ若干上昇しています。

考察

どの企業規模でもSEに求められる経験や能力はほとんど変わらないことから、企業規模ごとの年齢層があまり変わらないと考えられます。

【平成28年】年齢別のシステムエンジニア(SE)の年収

システムエンジニア(SE)の給料、年収(年齢別)

データ解説

このグラフは平成28年のシステムエンジニア(SE)の年齢別年収をあらわしたものです。

棒グラフ上の数字は全体の平均年収の実際の数値です。

20~44歳にかけて継続的に年収の伸びが見られます。

45歳以降は年収の伸びが少なくなり、ほぼ横ばいになります。

また、20~24歳と25~29歳間での年収の増加が著しく、338万円から455万円となり、その差は117万円となっています。

考察

コンピュータやサーバー、システム、プログラミングなどの知識の吸収速度は若い世代のほうが圧倒的に早いので、それらの成長も考慮されやすく20代では年収の増加率も他の世代に比べ段違いとなっているのではないでしょうか。

また、どの世代間においても一定以上の年収の増加がみられることは、仕事のモチベーションを保つ上で非常に良い傾向であると言えます。

【平成28年】年齢別のシステムエンジニア(SE)の労働者年齢分布

システムエンジニア(SE)の労働者年齢分布

データ解説

このグラフは平成28年のシステムエンジニア(SE)の労働者年齢分布となります。

25~39歳までの労働者数が最も多くなっています。

他の職種と比べると、比較的若い世代に年齢分布が偏っています。

考察

SEという職業が日本国内で認知、確立されてからまだ日が浅いために、若い世代の労働者が多くなっているのではないでしょうか。

今後10年20年が経過するうちに、他の職種の労働者年齢分布の形に近づいていくと考えられます。

まとめ|システムエンジニア(SE)の社会的重要性はもっと高くなる

今回は人気急上昇中の職種であるシステムエンジニア(SE)の年収や労働時間、残業時間、労働者数、平均年齢を紹介しましたが参考になりましたでしょうか?

急速なIT化が進む現代社会において、システムエンジニア(SE)の社会的重要性はもっともっと高くなるはずです。

そして活躍の場が増える一方で、SEに対する会社内での待遇もより良いものになっていくと考えられます。

システムエンジニア(SE)は、いままさに旬の職種と言えますね。

システムエンジニア(SE)を目指している方へ

さいごに、ここで紹介したシステムエンジニア(SE)の年収や労働時間、残業時間などの基本データはあくまで全体の平均値だということを忘れないで下さい。

それぞれの企業や部門部署によって同じSEでも業務内容が違ったり、それにともなって年収や労働時間、残業時間などの労働環境ももちろん変わります。

ここで紹介したデータに信憑性がないというわけではけっしてありませんが、これらの情報は参考として抑えておくのが良いかと思います。

また、これらの基本データについてはやはり、採用に係わる人間の方がダンゼン詳しいです。

就活や転職活動中の場合、あなたにできることは以下のとおりです。

就活・転活サイトを利用しているケース:

  • 求人票や四季報を毎回しっかりと確認する。
  • 求人票の情報に信憑性が持てなかった場合は、サイト運営者等に問い合わせてみる。

就職・転職エージェントを利用しているケース:

  • 紹介があった企業についての年収や労働時間、残業時間などの基本データは毎回忘れずにキャリアカウンセラーに確認する。
  • キャリアカウンセラーの説明を鵜呑みにするだけでなく自分自身でも調べてみる。

これらのことを心がけて、就活や転職活動を進めていきましょう。