上手な『内定保留』の方法!期間は?メールだと内定辞退と思われる?

その他ノウハウ内定保留,内定

今回のポイント
  • 『内定保留』とは、内定をもらったけれど「入社の意志決定」を保留してもらうこと
  • 内定保留という行為自体は良く起こりうることで、決して悪いことではない
  • 内定をもらったら、受諾するにせよ、保留するにせよ、とりあえずすぐに返事をすることが大切
  • 内定保留の方法はメールではなく電話で伝えること。内定辞退と思われないためには「言葉」で伝えることが効果的
上手な『内定保留』の方法!期間は?メールだと内定辞退と思われる?

上手な『内定保留』の方法を解説

転職も就職も「売り手市場」が続いています。

採用する側は、少しでもいい条件を提示して、いい人材を確保しようとしている時代です。

しかし、そうなると新たな問題が出てきます。

それは「複数の内定が出ること」です。

今回は、内定が重なった場合や第一志望の結果待ちの場合にお願いする『内定保留』についてお話しします。

「内定保留はどうすれば良いんだろう?」なんてとれも贅沢な悩みですよね。

でも、内定保留のやり方や方法を誤まってしまったらそれは大きな問題になってしまいます。

そんな内定保留の方法について悩んでいる方に向けて、そのやり方や注意点、デメリットなどをお伝えしていこうと思います。

内定をもらったら「とりあえず」すぐに返事をする

「売り手市場」という言葉はとてもうれしいのですが、一方で「すぐに内定が出てしまう」という問題が出てきます。

「どこでもいいから早く働きたいと思っている人」や「常に第一志望の会社しか受けていない人」ならば、内定の連絡を受けたらすぐに「受諾」の返事をしましょう。

しかし、第一志望の会社からの返事待ちであったり、まだ求職活動を続けてから決断したいと思っていたりするようならば、「待ってください」という内定保留の返事をする必要があります。

内定通知書には、返事の期限が記載されています。

期限は、内定通知書を受け取った1週間後から1か月後に設定されていることが多いため、考える時間は十分にあります。

期限内に返事ができれば問題はありません。

ただ、期限が1か月後になっている場合でも「1か月後まで黙っている」ということはよくありません

採用担当者にとって1カ月という待ち時間はとても長いものです。

内定通知書を送ってから、先方から全く連絡がないと「内定通知書が届いていないのではないか」と心配になります。

内定通知書を受け取ったら、受託するか否かに関わらず「受け取りました」という返事はしたほうがいいでしょう。

返事をするときには「内定をいただきありがとうございました」というお礼を必ず伝え、「期限内にはお返事します」と書き添えておくといいでしょう。

「期限内には」と書いたことで、内定を迷っているという印象を与えてしまう可能性がありますが、それだけで不採用になったり、内定取り消しになったりすることはないでしょう。

内定保留をお願いする場合は1週間程度

最近は、人材確保が難しくなっているため、どんどん内定を出すタイミングが早くなっています。

まだ、転職活動や就職活動を始めて間もないときには、内定通知書に書かれた返信期限を過ぎても決断ができない可能性があります。

そんなときは、早めに内定保留のお願いをするようにしましょう。

『内定保留』とは、内定をもらったけれど「入社の意志決定」を保留してもらうことです。

中には、複数の会社に「入社の意志決定」を連絡しておいて、いざ入社するときになって「入社辞退」をする人もいますが、入社辞退は会社に迷惑をかけてしまいます。

売り手市場のため、内定保留はよくあることですが、保留状態はできるだけ短くした方がお互いのためです。

できれば保留期間は1週間程度をめどにしましょう。

内定保留はメールでなく電話で伝える方法が効果的。内定辞退と思われないための「言葉」

内定を保留にして待ってもらうことは悪いことではありません

しかし、誠意ある態度と言葉で保留をお願いしないと、保留ではなく「辞退する気でいるのではないか」と疑われてしまうことがあります。

辞退する気配を感じた採用担当者は、辞退されたときのために新たな採用活動を始めてしまう可能性があります。

内定保留をするときには、辞退を疑われないように「言葉」で伝えておく必要があるのです。

「本当に迷っているから保留してほしい」という気持ちを伝えるためには、メールではなく電話で伝える方法が効果的です。

「現在、結果を待っている会社が数社あります。その結果も踏まえて検討したいと思っていますので、もう少しお待ちいただけますか」とはっきりと現状を伝えるといいでしょう。

他社の結果待ちであることは、言いづらいものですが、採用担当者は転職者や就活生が複数社受けていることは承知しているものです。

下手に嘘をついて「体調が悪い」「内定通知書が届いたばかりだった」など言わないようにしましょう。

採用担当者が「この人は辞退ではなく、本当に迷っている」と思う言葉は、「内定をいただきうれしい」という言葉です。

滑り止めとして受けた会社やとりあえず受けた会社から内定をもらっても「うれしい」という感情は湧かないものです。

あえて「御社から内定をもらえてうれしい」と伝えることで「入社検討する範囲の会社に入っている」という印象を与えることができるでしょう。

内定保留をするデメリットと注意点

内定通知書を受け取って、すぐに受諾の返事ができれば一番いいことです。

採用担当者も「内定」の連絡をして、すぐにいい返事をもらえれば「本当に第一志望だったんだ」とうれしく思うでしょう。

内定保留には「考える時間がもてる」「複数の内定の中から一番行きたい会社を選ぶことができる」というメリットもありますが、デメリットもあります。

それは採用担当者に「第一志望が他にあったのかな」「もしかしたら入社辞退もあるかも」と思われてしまうことです。

保留した結果「やっぱり内定をお受けします」と連絡をもらっても、「第一志望が落ちたから、しょうがなく入社することにしたのかな」と思われてしまいます。

保留をお願いするときには、後から入社することになっても問題がないように誠実な態度と言葉で対応することが大切です。

就活の内定保留と転職の内定保留は意味が違う

最近は就職も転職も売り手市場です。

そのため、どちらも内定保留は考えられる事態ではないでしょうか。

ただ、就活生の内定保留と転職者の内定保留は若干、採用担当者が受ける印象は違います

就活生から「内定の返事は待ってください」と言われたら、採用担当者の多くは「わが社は第一志望じゃなかったのか」と思うでしょう。

一方、転職者から「内定の返事は待ってください」と言われたら、採用担当者は「他社も欲しがるような優秀な人材だったんだ。なんとかわが社を選んでくれたらいいな」と思います。

つまり、就活生と転職者を比較すれば、転職者の方が内定を保留してもらいやすい傾向があるのかもしれません。

しかし、内定を待っていただくことには就活生も転職者も変わりありません。

保留した結果、入社の返事をするときには「入社してあげる」という態度ではなく、「長い間待っていただけてうれしかった」という感謝の気持ちで入社することが社会人としてのマナーです。

少し前までは、内定保留する人はよほど理由がある人で、保留したほとんどの人は辞退に流れていく傾向がありました。

そのため採用担当者は、内定保留の連絡を受けると「次の採用者準備」に取り掛かってしまうことがあるのです。

内定保留の連絡をするときには「入社する気持ちがあること」を自分の言葉で精いっぱい伝えるようにしましょう